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大相撲中継を見ていると、千秋楽で優勝した力士の名前と共に、「三賞」というものを受賞した力士の名前が表示されます。

なんだか凄そうな賞だという気がしますが、具体的にはどのようなものなのでしょうか。

このページでは、大相撲の三賞について、その受賞条件や賞金額、そして過去に3つを独占した力士がいたのかについてご紹介します。
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大相撲の三賞についてわかりやすく解説。


大相撲の三賞とは、以下の3つの賞を指します。

・敢闘賞(かんとうしょう)
・技能賞(ぎのうしょう)
・殊勲賞(しゅくんしょう)


三賞は千秋楽の日に発表されるのですが、NHKの実況アナウンサーが「さあ!今日勝てば○○賞が決まっている○○関です」と千秋楽の取り組みの前に紹介するのを聞いたことがありますか?なぜアナウンサーが受賞するであろう力士を断言出来るのでしょう。

その答えは、千秋楽の前日に開かれる「三賞選考予備会」にあります。この場で、三賞を授与する力士を決めるのですが、与えるか否かの基準とし「千秋楽で勝てば」とか、「勝ち越し」という条件が付く力士がいるからです。その力士が7勝7敗の力士であれば、「今日勝てば」と断言出来るのです。選考に記者が入っているのも面白いですよね。

では、それぞれの賞がどのように選ばれているのか簡単に説明しますね。

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大相撲の三賞それぞれの受賞条件とは?


まずは敢闘賞について。名前に「敢闘」と付くだけあって、敢闘精神あふれる相撲をし、且つ勝ち星の多い力士に与えられる賞です。最近は10勝以上の力士が多いのですが、横綱や大関に対して多く白星を挙げた場合などは8勝(勝ち越し)で受賞が決まる時もあります。

2つ目の技能賞ですが、こちらも名のとおり、優れた「技能」を発揮した力士が選ばれます。決まり手が抱負である事に注目されそうですが、実は「立ち合い」「寄り」「押し」「投げ」の基本の型が忠実でないといけません。小兵力士(身体の小さい力士)は、大きな力士との取り組む際、あらゆる技で素早く動き、場内を沸かせる珍しい決まり手で白星をあげるからといって、技能賞に選ばれやすいって事ではないのですね。

そして殊勲賞。こちらはその場所で優勝した力士を相手に白星をあげた者が選ばれます。他にも関脇以下の力士が優勝した場合や、横綱や大関から多くの勝ち星をあげた力士に与えられるケースもあります。

ここまで聞くと、「じゃあ、白星が多くて優勝している横綱や大関が選ばれるのでは?」と思うかも知れませんが、三賞には条件があるのです。

三賞の選考の対象になるのは、横綱、大関以外の幕内力士なのです。その場所で活躍した関脇以下の幕内力士で、かつその場所で勝ち越した者に与えられる事になっており、日本相撲協会の審判委員と相撲記者クラブの選ばれた方々が、受賞力士を決めるシステムになっています。

さらに、途中休場した力士も対象から外される場合がほとんどです。

ここで分かるのは、三賞は大関になるともらえないので、スピード出世で大関になってしまう実力者ほど三賞受賞のチャンスが少ないという事ですね。

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三賞の賞金額と、独占して受賞した力士はいるのか?


さて、気になる三賞の賞金額ですが、果たしていくらなのでしょうか?

三賞の賞金額はいずれの賞も200万円です。ダブル受賞やトリプル受賞という複数受賞も場合もあるますので、ダブル受賞って聞いただけで計算してしまいますね。

そこで気になるのは、三賞を独占した力士はいるのかという事です。
トリプル受賞っていう事は、三賞独占=賞金600万って事ですよね。

ここ最近は三賞を独占して受賞する力士はほとんどいませんが、過去には5人の関取が受賞しています。

・大受(元大関、1973年7月場所に受賞)
・大錦(元小結、1973年9月場所に受賞)
・貴花田(元横綱貴乃花、1992年1月場所に受賞)
・出島(元大関、1999年7月場所代に受賞)
・琴光喜(元大関、2000年11月場所に受賞)


ちなみに、三賞を独占して受賞するのはかなり難しい事なのです。と言うのも、三賞の選考は1つの賞ごとに選ぶのではなく、他の賞とのバランスで決めるものだからです。例えばその場所で大活躍した力士「甲」とその次に活躍した「乙」がいる場合、1つの章だけで考えると「甲」が全て独占してしまいますよね。そこで例えば敢闘賞だけはバランスを取って「乙」に与える、という事が行われるのです。

上記の5名のなかで、貴花田と出島は同時に優勝を飾っています。これ位の活躍ではないと、三賞を独占して受賞するのは難しいという事ですね。

※参照:相撲は日本の国技ではない!?その根拠や国技とされる由来について!

この記事のまとめ


このページでは大相撲の三賞について、その受賞条件や賞金額、過去に独占した力士がいるのかについて解説してきました。

三賞の受賞は、関脇以下の幕内力士にとって高いハードルであり、大きな目標なのです。
ましてや独占なんてそう出来るものではありません。

それだけ重みのある賞だけあって、力士の中には、意中の女性に交際を申し込む際、しばしば「三賞取ったらね」と返信されるケースも多いのだとか。最近では豊ノ島関が奥様とこうした逸話をTVで話した事でも話題になりました。私はこの番組を見ていて「うわぁっ、なんてすごい女性だ!」と感動すら覚えました。三賞なんて、そんな簡単にとれるものではありませんもの。

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