c881b50809b65d75af6c2cea0c87e6a0_s よくカレンダーに書いてある「大安、仏滅、先勝、友引、先負、赤口」の文字。
これらの総称を、六曜と言います。

実はこの六曜、日の吉凶を示し、それぞれ意味を持っていることはご存知でしたでしょうか。何となく存在は知っているし、意味も理解はしているけれど詳しくは知らないという方も多いかもしれません。

しかし、そうやってあまり日常生活上で重要視されなくなった六曜ではありますが、現代でも「結婚式は大安」や「葬式は友引を避ける」などと気にされる方も多いのです。

そこで今回は、せっかくなら知っておきたい六曜の起源や、それぞれの意味を分かりやすく解説してみたいと思います。

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六曜の起源とは?日本に伝わったのはいつ?


六曜(ろくよう・りくよう)は、正式には「六曜星」といいます。起源としていつ頃から始まったのか、正式な年代は不明ですが、発祥の地は中国だとされています。

この六曜は、暦の日柄、つまり、その日の日時や方角などの吉凶を示しています。
また、このような暦の日柄のことを「暦注(れきちゅう)」と呼び、昔から六曜は、日本で有名な暦注の一つとされてきました。

この六曜の中には、「大安、仏滅、先勝、友引、先負、赤口」という六種類の曜が存在しています。この六種類には、それぞれに意味があり、暦の中で、その日の吉凶を示しているのです。

ただ、六曜は元々、曜日として扱われていたそうです。昔は、曜日がなかったため、一か月(三十日)を、五等分し、六日で一週間、それぞれの日に六曜が当て嵌められていました。

そんな六曜が日本へと伝わったのは、鎌倉時代末期の頃。けれど、この六曜は江戸時代末期に入るまで、注目されることがなかったといいます。しかし、日取りなどを決める際には、どの時代の人々も、やはり運勢などが気になってくるわけです。そこで、幕末頃になってくると、この六曜が積極的に暦へと載せられるようになりました。それは、明治時代に入る頃まで続きました。

けれど、明治時代に入ると、暦に記された吉凶は迷信だと政府が提言。六曜を暦に載せることを禁止し、神道の行事や天文・地理的な現象のみが記載されることになります。おかげで、一時、この六曜は公式的な暦から消え失せてしまいます。ただ、需要の声は絶えなかったそうで、公式ではない暦には残されました。

そして、第二次世界大戦後になると、政府による強制的な規制や統制が無くなり、暦なども自由に製作することができるようになりました。その流れによって、六曜も復活の機会を得ることになったのです。

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六曜の意味をわかりやすくご紹介


時代の流れによって、その存在は紆余曲折を経ることとなりましたが、現在では当たり前のように、さり気なく暦に記載されている六曜。

ただ、最近では、見かける機会はあっても、その意味を知らない方も多くなりました。そこで、以下では六曜が示す意味をそれぞれ解説していきます。

六曜「大安」が表す意味とは


六曜の一つ「大安(たいあん)」は、六曜の中でもその知名度は一番でしょう。
読んで字のごとく「大いに安し」という意味を持ち、一日中、何事も上手くいくという吉日を意味します。

現代でも結婚式や、開店、引っ越しなど、幸先良く物事を始めたいときに、この日を選ぶことが多いです。

六曜「友引」が表す意味とは


友引(ともびき)」は、「友を引く」という意味を持ちます。そのため、良いことやめでたいことなどであれば、幸せのお裾分けという意味もあるので、吉日として良い日です。
しかし反対に、お葬式やお通夜などは、友へと影響を繋げてしまうことにもなるので、友引の日は避けるようにされています。それもあってか、火葬場なども、この日を定休としている場所が多かったりします。

また、友引が意味するのは、朝と晩は吉日、昼は凶となる事を示すので、何かを行う際には、昼の時分を避ける方が良いともされています。

六曜「先勝」が表す意味とは


先勝(せんしょう・せんかち)」は、字が表す通り、「先んずれば即ち勝つ」です。午前中は吉、午後からは凶となることを意味しています。特に午後二時から午後六時の間は、凶の兆しとされているので、大人しく控えるように過ごすと良いそうです。

また、急用や訴訟を行うには良い日とされていて、何事も積極的に、急いで動く方が幸いに繋がるとされています。

六曜「先負」が表す意味とは


先負(せんぷ・さきまけ)」は、読んで字のごとく「先んずれば即ち負ける」という意味を持っています。いうなれば「先勝」の反対です。
何事も、急ぐと仕損じるということを示しています。

午前中は凶を示し、午後からは吉となります。何事も控え目に、平静を保って過ごすことが良いとされているので、変化や新規ということは避けるべきとされています。

六曜「赤口」が表す意味とは


赤口(しゃっこう・しゃっく)」とは、「万事に用いない厄日」という意味があります。六曜の中で、最も不吉を示す日でもあります。午の刻(午前十一時から午後一時)は吉、それ以外が凶を示します。

なぜ午の刻なのかというと、これは陰陽道に関係しているのですが、赤口の「赤」が太陽、ひいては「昼」を意味していることから、午の刻だけは吉となる意味を持つようです。

また、「赤」は「血」や「火」を連想させるため、刃物や火を扱う職業の人は、注意が必要だとも言われていたそうです。

六曜「仏滅」が表す意味とは


六曜の中でも、「大安」と同等に有名な「仏滅(ぶつめつ)」。物騒な字面からも分かるように、「仏も滅する大凶日」という意味を持つ日です。
六曜の中で最も凶を示し、万事に置いて最悪な日と言われています。

一日中、凶が続く日でもあるので、祝い事や始め事には向かない日とされてきました。しかし、昨今では、「悪いものもすべて滅してくれる日」という前向きな解釈をすることもあるそうで、心機一転、引っ越しなど新しいことを始める際には適しているとされることもあるようです。

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この記事のまとめ


カレンダーや手帳に、さり気なく記載されている六曜。
その歴史は古く、古来から縁起を担ぎたいと考える人々に重宝されてきました。

確かに、基本は占いの一つでもあるので、科学的な根拠はありません。六曜が示す事柄も、すべてが正しいとは言えないでしょう。何せ、六曜の「大安、仏滅、先勝、友引、先負、赤口」にしても、「赤口」以外の名称は、時代によって変わっているくらいです。

しかし、出かける前などに見た星占いなどで、いい結果が出ると、少々気持ちが浮上したりしませんか。反対に、気を付けるような事柄を示されれば、深刻ではなくとも、無意識に頭の片隅に残っていたりするものです。

最近では、六曜が記載されていない暦も多くなりました。けれど、もしもお手持ちの暦に六曜が記載されているのなら、ちょっとした日々の楽しみとして、また、気持ちの切り替えとしても使ってみてはいかがでしょうか。