雛人形を飾るとき、ふと気になるのがお雛様の美しい頭飾り。
釵子、平額、玉櫛…それぞれの名前や意味を知っていますか?
実は、頭飾りには魔除けや繁栄など、深い願いが込められているんです。
この記事では、お雛様とお内裏様の頭飾りについて詳しく解説します。
お雛様への理解が深まるだけでなく、選ぶ際の参考にもなりますよ!
目次
お雛様の頭飾りの名前やその意味は?
お雛様の頭飾りは、その美しさと繊細さで知られています。
また、頭飾り一つ一つには、深い意味が込められています。
ここでは、お雛様が身に着ける代表的な頭飾りの名前とその意味について解説します。
釵子(さいし):魔除けの意味を持つ髪飾り
釵子は、お雛様の髪を飾るための金属製の飾りです。髪を美しく見せるとともに、邪気を払うとされる重要な役割を持っています。
釵子は平安時代から公家の女性が着用していたとされ、魔除けの意味を持つと考えられています。
平額(ひらびたい):額を飾っている
平額は、お雛様の額を飾る平たい飾りで、貴族の女性が使用していた装飾を模しています。額を清楚に見せる役割がある他、太陽を象徴しており、お雛様の尊さを表してると言えます。
玉櫛(たまぐし):髪に挿して優雅さを演出
玉櫛は、髪を整えるための櫛であり、お雛様の髪に挿されることで、優雅さを演出します。神道の神事で使われる榊(さかき)を模してると言われています。
神様への感謝の気持ちを表すとともに、繁栄や長寿を願う意味も込められています。
大垂髪(おすべらかし):後髪を垂らす
大垂髪は、お雛様の後ろ髪を長く垂らす飾りです。長い髪は、古来より美の象徴とされ、特に平安時代の貴族女性の間で流行しました。
お雛様の優美さを表してると言えますね。
宝髻(ほうけい):仏教の宝塔がモデル
宝髻は、頭の上部に高く結い上げた髪を飾るための装飾品です。貴族の女性が好んで用いた髪型を模しており、格式高い美しさを表現しています。
仏教の宝塔を模しており。仏の加護を願う意味と、女性の貞節を表す意味があります。
お内裏様の頭飾りの名前や込められた意味について!
お内裏様の頭飾りもまた、格式高く、歴史的な背景を持つものが多いです。
ここでは、その代表的な頭飾りを紹介します。
束帯(そくたい):格式高い場所に相応しい正装
束帯は、お内裏様が正装時に身につける衣装で、頭には烏帽子を合わせます。史実でも平安時代の公家が着用しており、彼らの威厳と権威を表していました。
格式高い場にふさわしい、重要な装飾品と言えます。
烏帽子(えぼし):貴族などが着用していた帽子
烏帽子は、お内裏様の頭を覆う黒い帽子で、古代日本の貴族などが着用していました。位によって形や色などが異なり、男雛の場合は黒色で、房が付いたものが一般的です。
纓(えい):烏帽子や束帯に付属する装飾品
纓は、烏帽子や束帯に付属する、紐状の装飾品です。身分や地位を象徴するものとして用いられ、細部にわたる装飾が施されています。
位によって色が異なっており、男雛の場合は赤色です。
まとめ
お雛様、お内裏様の頭飾りは、日本の伝統文化を象徴する美しい装飾です。
それぞれの名前、特徴、意味を知ることによって、より深く雛祭りを楽しむことができます。
なお、お雛様の頭飾りは、時代や地域によって様々な種類があります。
現代の雛人形では、伝統的な素材だけでなく、プラスチックやビーズなどを使用した頭飾りも多く見られます。
お雛様の頭飾りは、非常に繊細な作りになっているため、取り扱いには注意したいですね。