%e8%b2%bc%e3%82%8a%e4%bb%98%e3%81%91%e3%81%9f%e7%94%bb%e5%83%8f_2016_11_23_22_04 突然ですが、あなたは自分の氏神様が何か知っていますか?
何世代もの間、同じ土地に住んでいる人は知っているかもしれませんが、都市に住んでいたり引っ越しを経験したりすると知らずに暮らすことも多いかと思います。

氏神とは、簡単に言うと地域の神様のことです。
地元のお祭りに参加したり、近所の神社にお参りに行くことになったりしたとき、地域の氏神様を知らないと恥ずかしい思いをすることがあります。

今回は、氏神の説明だけでなく、鎮守や産土神との違いも理解して、自分の地域への理解を深めていきましょう!

スポンサードリンク

土地の守り神「氏神」


氏神(うじがみ)」は地域ごとに祀られている神道の神様です。ご存知の通り、神道には八百万の神と言われるほどたくさんの神様がいます。氏神はかつて、血縁関係にある氏族が共同でお参りする神様であり、その一族に関係の深い神様が祀られていたそうです。

それが、時代が下るにつれ、その土地に根付く神様を指すようになりました。また、氏神を信仰する人を「氏子(うじこ)」といいます。かつては、お宮参りや氏子入りの儀式があり、それらを経験した人を氏子と呼んでいたそうですが、高齢化の影響で定義は曖昧になっています。

建物の守り神「鎮守」


氏神という名前のほかに、「鎮守(ちんじゅ)」という言葉を耳にしたことがあるのではないでしょうか。例えば、映画『となりのトトロ』に登場する、中心に巨大なクスノキのある森がまさに鎮守の森です。鎮守の神というときは、特定の建造物や地域を守る神様のことを指します。また、鎮守の森というときは、神社を囲むように配置され、社を守るための森を意味します。

スポンサードリンク


勘の良い読者の方はお気づきかもしれませんが、現代の氏神と鎮守の神は、ほとんど同じものとして祀られています。では、なぜかつて鎮守は氏神と区別されていたのでしょうか?

鎮守の神が祀られるのは、主に新たな建造物が建てられた時です。その際、その土地の神が建物に悪さをしないよう、より強い神様を祀ったのが鎮守の神の始まりです。

人の守り神「産土神」


今まで紹介した氏神と鎮守は、土地や場所に根付いた神様でした。その2つとは違い、人に根付くのが「産土神(うぶすながみ)」です。産土神も元々は土地の神様で、その土地で生まれた人を一生守ると言われています。この産土神への信仰は、産土信仰と言われます。

土地によってきまる神様が信仰されている現状は、産土信仰と言えます。ただ中世あたりから次第に混同が進み、氏神・鎮守・産土神の概念を区別せず、一律に氏神と呼ばれることが多くなってきたのが現状です。

スポンサードリンク

この記事のまとめ


ここまで読んで、自分の氏神や産土神が気になった人は多いのではないでしょうか?分からない場合は、神社庁に問い合わせれば簡単に教えてもらうことができます。また、一般的には、七五三や初詣などは自分が住んでいる場所の氏神を祀る神社に行くべきだとされています。


ここで、3つの神様の違いをまとめてみました。

・氏神は土地の神様で、元々は氏族全体の神様だった
・鎮守は特定の建物や狭い範囲を守る神様
・産土神は、土地ごとに存在し、その土地で生まれた人を守る神様



もっとも現在は、これらは全てまとめて氏神と呼ばれることも増えてきています。
ですので、3つを厳密に分けて考える必要は必ずしもありません。

自分の地域の氏神を知ることで、住んでいる場所への愛着が増すことは間違いありません。
ぜひ、氏神様を知ったうえで地元の行事に参加してみてはいかがでしょうか。